【投資哲学】なぜ売買記録を公開するのか?

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忙しい人のための3行まとめ

  • 株で儲かっている人はみな自分の取引を記録して検証している
  • 売買の結果を記録するだけでなく、それを公開したら自分の投資手法が揺らがなくなった
  • 投資活動から得られる投資経験値はブログを続けることで通常の何倍にも増大する

※本ブログは私の投資結果および研究成果を記録するものであり、特定の投資商品や銘柄を推奨するものではありません。

はじめに

前回の記事では「投資手法を公開しても問題はない」という点について整理しました。しかし、それはあくまで「公開しても大丈夫かどうか」の話にすぎません。

では「なぜわざわざ公開するのか」。しかも単発の発信ではなく、ブログを作り継続的に売買銘柄や考え方を公開するのはなぜなのか。

この記事ではその理由についてまとめていきたいと思います。

公開のコスト

ブログで売買銘柄を公開するというのは、決してタダでできる行為ではありません。時間もかかりますし、実際にはお金もかかっています。最初にそのコストについて簡単に整理してみたいと思います。

お金が掛かっている

ブログを公開するために明確に「ブログのためだけ」に支払っているお金が、少なくとも二つあります。

一つはレンタルサーバー代。私の場合はコアサーバーの一番安いプランで年間6336円です。もう一つはドメイン代。.comドメインで、年更新で790円になります。この二つを合わせると年間で7126円のコストになります。

サーバ代 :6,336円/年
ドメイン代: 790円/年
合計   :7,126円/年

細かいことを言えば、記事の執筆に使っているChatGPTの月額料金や通信費&電気代といった費用もあるものの、これらはブログのためだけに発生しているものではありません。日常生活の中で当然に発生している費用でもあるのでキャッシュアウトという観点でいえば無視できるはずです。そのため、純粋に「ブログ運営のための固定費」として考えると、私は毎月およそ600円を支払っている、という計算になります。

金額だけ見れば大きな額ではありませんが、しかし少なくとも「無料で気軽にやっている」というわけではない、というのは事実です。

時間も掛かっている

実際にブログを運営するにあたって現金として出ていくコストよりもはるかに大きいのが時間のコストです。私は日々の取引記録を公開し、それを記事としてまとめています。私の手法の場合、取引があるのはおおむね月の半分ほどで、取引があった日は記事を書くのに概ね30分から1時間ほどかけています。

毎日のブログにおいては単に銘柄を公開するだけでなく、その日の売買の判断や起こった出来事、また投資方針に関する考察などを大量に書いていますので、かなり時間をかけています。

単純に計算すれば月に十数時間、年間では相当な時間をブログの執筆に充てていることになります。つまりブログの公開は、金銭以上に自分の時間を継続的に投じている行為になります。

先人の教え

ここまで見てきた通り、ブログを公開するにはお金も時間も確実にかかります。そして、それは始める前から分かっていたことです。それにもかかわらず、なぜ私はあえて公開を始めたのか。その理由は、先人の教えです。

専業投資家には必須の株ノート

実は私は株式投資を本格的に始める前に少し極端なことをやりました。それは台車を持ってTSUTAYAに行き、『株式投資』の棚にある本を丸ごと全部購入したのです。およそ100冊です。そして、それをすべて読みました。

もちろん、内容は玉石混交です。半分は正直に言って何の役にも立たないような本、残りのうち7割はどこにでも書いてある初心者向けの内容でした。しかし、最後に残った、本当に専業でやっている個人投資家、いわばプロの投資家が書いている本を読むとある共通点に気づきます

それは「自分の取引を記録し、考察するためのノートを作れ」という教えです。

ほぼすべての専業投資家が

  • 自分の売買記録を残し
  • それを振り返り
  • 検証しろ

と言っています。

そこで私は思いました。プロが全員やれと言っているならば、やらなければいけない、と。

さすがに今どき紙のノートは前時代的ですので、PCで記録することにします。しかし、自分だけでポチポチと記録していても、そのうち面倒で形骸化してしまうのではないか、という気もしました。

それなら、いっそ公開して収益ブログにしまえばいい。そうすれば面倒でもやめるわけにはいかなくなる。こうして取引記録をブログで公開するというアイデアが生まれました。

もちろん公開にはもう一つ別の狙いもあります。その点については、後述します。

公開して変わったこと

私が明確に株式投資での収益を狙った売買を始めたのは2025年1月からです。そしてその取引内容をブログで公開し始めたのが同年10月になります。

わずか数か月の違いですがこの期間を境に自分の投資姿勢には明確な変化が生まれました。それは偶然ではなくある程度想定していた変化でもあります。

ここでは公開によって何が変わったのかを順番に整理していきます。

嘘が付けない

私のブログでは売買銘柄とその成績を公開しています。しかも結果が出た後ではなく買った時点で銘柄を公開しています。

つまり、その銘柄が儲かるのか/損をするのかは、その時点ではまったく分かりません。

言い換えれば、ブログに書いている内容は後から都合よく選別したものではなく、実際に自分のお金で行ったリアルな売買そのものということが明確になります。もちろん後から記事を削除してしまえば外からは分からなくなります。しかし、公開している以上は不自然に消せば必ず誰かに気づかれます。結果として、公開している内容は本当にそのままの損益になります。

ここで言う「嘘が付けない」というのは、読者に対してだけの話ではありません。自分自身に対しても嘘が付けなくなるという意味です。

私は、短期売買で入り翌営業日に利確する、というルールを決めています。公開している以上、そのルールを後から都合よく変えることはできません

株式投資の初心者によくある失敗の一つに
「短期で入ったのに、値下がりした途端に長期投資だと言い出す」
というものがあります。

当初の方針を曲げて値上がりするまで待つと言い訳を重ね、結果的に損失を拡大させてしまう。

しかし売買を公開しているとそうした態度の変更はすぐに露呈します。だからこそ自分の投資姿勢を曲げることができません。

公開は自分に対する強制力になります。その意味で、嘘が付けないという環境は投資の質を確実に変えました。

買う前に考えるようになった

前項で述べたように、私は自分自身に対しても、読者に対しても、嘘が付けない環境に自らを置いています。その結果、説明できない売買が一切できなくなりました

もし自分が決めたルールから逸脱する行為をすれば、それはすべて記録に残ります。そして公開されます。この事実は自分にとって非常に強い抑止力になります。

結果として、銘柄を買う、あるいは空売りをする、という決定をする前に必ず一度立ち止まるようになりました。

「これは本当に自分のルールに基づいているか?」
「他人に説明できる判断か?」
「感情で動いていないか?」

こうした問いを自然と自分に投げかけるようになりました。その一瞬の確認があるだけで、無駄なエントリーは劇的に減りました。公開という仕組みが、投資判断の前段階に強制的な思考時間を生み出したのです。

その結果、投資の精度は明らかに向上しました。

売った後に考えるようになった

こうして私は買う前に徹底的に考えてからエントリーするようになりました。しかし、変化はそれだけではありません。最後にポジションを手仕舞いし、イグジットした後にも、私は毎回ブログで売買結果の考察を書いています。

その過程で、
「自分の判断が市場でどう評価されたのか」
「なぜ想定通りになったのか、あるいは外れたのか」
を必ず振り返るようになりました。

単に損益だけを見れば「儲かった」「損した」で終わってしまうかもしれません。しかしそれを文章にして他人に説明しようとすると、自分自身が納得できるだけの理解が必要になります。

結果として自分の投資ルールは常に検証され、修正され、少しずつ洗練されていきます。市場に対する理解度も徐々に更新され続けます。

買う前に考える。
そして、売った後にも考える。

この両方が組み合わさることで投資の能力が自然と積み上がっていく、という良い循環が生まれました。公開は単なる記録ではありません。それは自分の投資を継続的に鍛え続ける仕組みでもあります。

公開すると儲かる?!

ブログを公開したことが直接の原因なのかどうかは正直なところ断言はできません。しかしブログ公開以降の私の売買成績は市場インデックスを大きくアウトパフォームしています。

偶然なのか、それとも公開という行為そのものに意味があるのか。ここではなぜそのような結果になったのかを最後に整理してみたいと思います。

毎日真剣に株と向き合う

株の売買益で生活している個人投資家の多くは、口を揃えてこう言います。

「真剣に、どっぷりと株に向き合わなければ儲からない。」

市場を観察し、考えて、検証して、また考える。その積み重ねなしに安定した成果は出ない、と。

実際、ブログを始めてからの私は毎日株のことを考えています。

日々の売買記録を書くためにその日の判断を振り返る。研究ノートをまとめる。市場をどう理解すべきかを言語化する。さらには今回のように、投資についての考え方そのものを記事にする。

常に、
「市場をどう捉えるべきか」
「自分の理解はどこが甘いのか」
を考え続けています。

これはブログを公開したことによる効果というよりも、公開するために必要だった行為、と言った方が正確かもしれません。

しかし結果として、私は以前よりも明らかに株式市場に真剣に向き合う時間が増えました

プロのトレーダーが言う「毎日株に向き合え」という言葉に少しでも近づけているのではないかと思います。株であろうが他の分野であろうが、トップレベルに行くためには結局のところ、真剣に取り組むしかありません。ブログはその姿勢を自分に強制するための有効なツールになっていました。

経験値が資産に変わる

株式投資を始めると、多くの人は「お金を増やすこと」が目的になります。そしていつの間にか、一番大事なのは資金量であり一回の取引でいくら儲けたかだ、という発想に陥りがちです。

しかし、本当に重要なのは、お金そのものではありません。

重要なのは「利益を生み出す能力」そのものであり、そのために必要な経験値です。

株式投資は、お金を増やすゲームのように見えます。実際に資金は増えたり減ったりします。しかし、自分が得た経験値は決して減りません。能力もまた、正しく振り返りを行う限り、積み上がっていくものです。

そう考えると、一回の取引において「いくら儲けるか」ではなく「どれだけ経験と能力を獲得できるか」という視点で投資を見ることができます。

この視点に立つと、株式投資の意味がまったく変わります。ブログに売買内容を書き、その判断を言語化し、公開する。このプロセスを経ることで、一回の取引から得られる経験値は桁違いに増えます。単に損益を見るだけでは得られない深い理解と検証が生まれるからです。

資金を増やす段階に入るのは、十分な経験と能力が積み上がった後で構いません。安定して利益を出せるだけの土台ができてから資金を大きく投入すればいい。それ以前の段階では、お金よりも経験値の方がはるかに重要です。

そして、その経験値を効率的に増やす仕組みとして、ブログ公開は非常に優れたツールでした。

お金を追うのではなく能力を積み上げる。その結果としてお金が後からついてくる。私はその順番が最も確実なルートだと考えています。

まとめ

この記事では、なぜ私がわざわざコストをかけてまで売買銘柄をブログで公開しているのか、その理由を整理してきました。

きっかけはシンプルです。

多くの専業投資家が、
「自分の取引を記録し、検証せよ」
と強く勧めていたからです。

それならば、いっそブログとして公開してしまおう。そう考えたのが始まりでした。

実際に公開を始めてみると、自分の投資に対して嘘が付けなくなりました。売買はすべて記録に残ります。ルールからの逸脱も感情的な判断もそのまま公開されます。その結果、自分の投資ルールを徹底して守る環境が整いました。

さらに、記事を書くために売買を振り返り、市場を考察し、自分の判断を言語化する。このプロセスを通じて、市場への理解が確実に深まっているのを感じています。

ブログを書くという行為は単なる情報発信ではなく、自分の投資能力を引き上げる装置でした。まだ始めて半年ほどですが、その効果はすでに手応えとして現れています。ブログ公開が直接的な原因かどうかは断言できません。しかし公開という仕組みが自分を市場と真剣に向き合わせ、経験値を最大化させていることは間違いありません。

そしてその積み重ねが将来的な利益の増大につながっていく。今はまだ途中段階ですがその確信は日に日に強くなっています。

※本ブログは私の投資結果および研究成果を記録するものであり、特定の投資商品や銘柄を推奨するものではありません。

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