【投資哲学】「デイトレーダーの一日」があまりにサラリーマン的なムーブになっている件

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忙しい人のための3行まとめ

  • デイトレードで稼ごうとすると、その作業負荷はとてつもなく高い
  • デイトレーダーは実質的に労働者である
  • 「働くのが嫌いな人」はデイトレーダーになってはいけないし、そもそもなれない

※本ブログは私の投資結果および研究成果を記録するものであり、特定の投資商品や銘柄を推奨するものではありません。

はじめに

株のデイトレードで生活していくと聞くと皆様うらやましいと思うでしょう。しかし、株式投資を始めるにあたって、プロのデイトレーダーの著書も何冊か参考にしましたが、世間のイメージとは正反対であることが分かりました。

憧れのFIRE生活?ちょっと待て?

プロのデイトレーダー、と聞くと一般的には「FIREした人」と解釈されがちです。つまりあこがれのFIRE生活、ということで、働かずに気ままに生きていけると思われがちです。

しかしデイトレーダーと呼ぶ以上は少なくともデイトレードをしているわけであり、しかもそのデイトレードで継続的に勝っていく必要があります。

FIRE生活を体現するかのように、気ままに、緩く、デイトレードをして、継続的に勝てるでしょうか?それは不可能でしょう。ご存じの通り株取引、特に短期売買に関してはゼロサムゲームですので、他の投資家を負かして稼いでいく必要があります。まさに生死をかけた戦いです。毎日が全力のストレスフルな生活です。

そもそもこの生活にあこがれるか…?

私が書籍で読んだデイトレーダーの代表的な投資活動とその生活パターンは以下のようなものでした。特定の投資家の話ではなくモデルケースとして読んでください。

時刻やること
06:00毎朝必ず6時に起床
06:30スマホで日本時間で前日深夜のアメリカ市場の為替と株の動きを把握しながら朝食
07:00PCの前へ移動し、日経新聞電子版の配信を確認して大きな業界ニュースを抑える
07:30前日に要約したIRの注目銘柄に新たなニュースがないかネットを漁りながら
PTS夜間取引の値動きも確認
08:00板情報が公開されるので注目銘柄の板情報を画面いっぱいに並べて
脳内シミュレーションを動かして徐々に臨戦態勢に
09:009時からの1時間がデイトレーダーの本番、チャートを見ながら目まぐるしく注文を流していく
10:00一旦トイレ休憩、リアルタイム急騰/急落銘柄を監視しつつ
目立った動きの銘柄があれば物色
11:30前場終了、午前中の取引をざっくり振り返りながら午後に備えて昼食
12:00昼食中も12時にIRを出す銘柄があるので速報は常に確認
12:30後場寄付き、午後にIRを出す銘柄があるので午前同様に急騰銘柄を監視しながら銘柄を物色
15:00大引けまで残り30分、日を跨がないため持っている銘柄があれば
タイミングを伺いながら決済していく
15:30後場終了、IR情報が次々に公表されるので、ニュースを収集しつつ、
気になった銘柄のIRを直接確認して明日の取引にむけての「注目銘柄リスト」をまとめる
18:00銘柄のまとめが一段落したところで本日の業務終了

一言でデイトレーダーと言ってもいろいろな「流派」があるのでここまでガチガチな行動が必要でないスタイルもあるかもしれませんが「市場が開いている時間の前と後」に何時間も活動が必要な点はおおむね共通していました。

めちゃ忙しくないですかこれ?

実働12時間です。昼休みも決算発表銘柄があるため1秒たりとも休めません。毎日残業4時間相当、月間だと過労死認定レベルの80時間に届くかどうか、という水準です。

そんなに頑張らなくてもいいのでは?と思いたくなりますが、デイトレードとはとにかくボラティリティの大きい銘柄を探して、その方向性を見定めて、その波に乗る、という投資法であるため事前の準備が欠かせません。

しかも文字通りその日の出来事に依存するので「長期的に勝てる銘柄を週末にじっくり検討する」ようなことは不可能です。毎朝毎朝このルーチンを欠かさず継続してやらないと全く儲からなくなります

一瞬でも気を抜いたとたんに、ほかのデイトレーダーの餌食となり、稼げないどころかお金がマイナスになります。

サラリーマンとの共通点

私はこの生活パターンを見て、すごくサラリーマン的だと思ってしまいました。共通項は以下の通りです。

  • 平日勤務、土日休み
  • 毎日決まった時間に起きる
  • 毎日決まった時間に仕事を始める
  • 1時間の昼休みがある
  • でもその昼休みも事件が起こって消えがち
  • 風邪をひいても休めない
  • ノルマや締め切りに追われる

もし「毎日毎日働くのがもう嫌だからFIREしたい、デイトレーダーになりたい」という人がいるならば、少なくともデイトレーダーではその目的は果たせません

サラリーマンとの相違点

そうはいっても、その腕一本で生き抜いていくデイトレーダーならば、一般的なサラリーマンと異なる部分もそれなりに見出せます。

〇通勤がない
〇人間関係に悩まない
×成果を出せないと無給
×並みのサラリーマンより勤務時間が長め
×仕事で失敗するとお金がもらえないばかりか、逆にお金をを支払うことになる

リモート勤務の請負エンジニアと区別がつかない

平日は毎日同じ時間に起きて、PCに向かって仕事をしなければいけない。完全実力主義の世界で、成果を出さなければ収入が得られない。そして組織には属さず、一応自分の意志で仕事の進め方は決められるものの、外部環境への依存度が高く、それほどの自由度は無い。

こう書いて気付くのが
「リモート勤務しているフリーランスの請負エンジニアorコンサルタント」
と見かけ上の区別が全くつかない点です。

違いはPCモニターが3つ以上あるかどうかだけ

それでもデイトレーダーなのかリモート勤務なのかは誰からも一目瞭然です。

しかしそれは単に
「デスクの周りにモニターが8個くらい並んでいるから」
ではないでしょうか?

ノートPCが一つ、モニターが1つというデイトレーダーが仮にいたならば、スクリーンショットを見せてもらわない限りはリモート勤務と本当に区別がつかなくなるでしょう。

結論:デイトレーダーは資本家ではなく労働者である

結局のところデイトレーダーという存在は、日々の株式市場をビジネスの主戦場としている職業人であり、要するに労働者です。労働者である、と考えれば毎日毎日全力で働かなければ食べていけないのも自然な考え方です。

デイトレーダーとFIRE生活は対極に当たる

もう働きたくない、株で生きていきたい!と思うのは結構ですが、少なくともデイトレーダーが労働者であるからには「デイトレードでFIRE生活」というのは成り立ちません。毎日毎日全力で市場に向かって、生き残りのための戦いに身を投じることになります。

「生き残りのための戦い」という言葉は中長期の投資でも同じですが、デイトレーダーのように市場にずっと張り付くだけでなく早朝から前夜の海外市場の値動きを追いかけ続ける、という負荷の高い作業はありません。

デイトレードで全力で頑張って数億円を稼いでから配当銘柄を買って配当金で生活する、と考えればその定義通りにFIREとなりますが、それは既にデイトレードではありませんし、元となる資金はデイトレードでなくても何でもいいです。デイトレーダーでお金を稼いでいたことと、その後の配当で生活していくことの関係はありません。

私はデイトレーダーやるならリモートエンジニアのほうがいいかな

私は今のところ楽しく仕事をしていますし辞める意図も無いのですが、もし明日突然、勤め先がなくなって仕事を探さなければならなかったとしても、デイトレーダーは選びません。

仮に私にデイトレーダーとして継続的に利益を出せるセンスがあったとしても、この生活はキツ過ぎます。それならまだフリーのエンジニアとしてリモートの案件を受託して働くほうが良いです。そしてその報酬で今まで通り普通に株式投資することを選びます。

※本ブログは私の投資結果および研究成果を記録するものであり、特定の投資商品や銘柄を推奨するものではありません。

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