結果
今月の短期トレードの結果は、¥124,510のプラスでした。
先月(3月)は閑散期であり、なおかつ私のエントリー対象となる銘柄が無かったため一切取引をしていませんでした。そのため2月に引き続きの月間とりまとめになります。
今月は偶然なのかよく分かりませんが、貸借銘柄も多く当たったため、買い側だけでなく売り側でも多くエントリーできたため成績が安定しています。
この一か月の取引結果は下のほうにまとめてあります。
買いと売りの個別成績
毎月やっているように損益を「買建」と「売建(空売り)」に分けてみました。
買建=¥-17,400
売建=¥141,910
私の投資対象は超短期投資とは言え結果的にバリュー株に偏重するため、今月のバリュー株の軟調にちょうど巻き込まれて、買い側の成績が振るいませんでした。
買いエントリーの意味
しかしながらここ一か月のTOPIXの値動きと対比すると、TOPIXはほぼ横ばいだったのに対して、私のロングポジションはマイナスでした。単純に買い側だけ考えるとインデックスに対して劣後しています。過去の記録を見ても、多くの月において明確な有意性が見出せません。ここだけ考えるとやっている意味は全くなく「何もしないほうがマシ」と言えます。あるいは「NISAで全力オルカンが正義」という主張を補強するだけのエビデンスです。
ところが、そもそも私の買いエントリーはそれで儲けを出すためのものではありません。繰り返し主張していますが私の「買い」は、全て「空売り」で利益を出すためです。
具体的には以下の2つの目的です。
- 空売り銘柄の観測
- マーケットニュートラル
順番に解説します。
空売り銘柄の観測
その銘柄を空売りエントリーするかどうかを判断する前にまず私は「その銘柄を買いたくなるかどうか」を判断します。私の空売り手法の特徴は、好業績で好決算の発表が「期待される」銘柄をその需給の反動にぴったり合わせて空売りすることです。そのためにまずは「好決算が期待(予想)できる銘柄」を探します。
決算発表前日に買うことで利益を出すメカニズムは過去に解説していますのでこれを読んでください。
実際に儲かるかどうかということに加えて、このロングポジション(買い側)にはもう一つ「観測」という意味があります。
このように短期投資家の集まり具合を常に観察して、需給やそこから見える期待値を実際に株価という形で観測することで、空売りを仕掛ける銘柄の選定力と注意力を常に維持します。
「株価と出来高を見るだけなのだから実際に買う必要はないのでは?」と思うかもしれませんが、実際に買うという行為においてのみ、人間の能力は鍛えられます。また、次のマーケットニュートラルのためには何かしら買わないといけないので、それならば自分の選んだ銘柄を買うことは最も合理的です。
マーケットニュートラル
空売りが儲かるからと言って、ひたすら空売りばかりするとどうなるか?答えは単純です。
「市場の高騰時に損失になる」
私の投資法は大量の売買を繰り返すことで、わずかな期待値のプラスを積み重ねていく手法です。したがって、市場の株価全体が大きく上昇してしまうと、その「大量の空売り」すべてに市場全体の動きが積算されてしまうため、わずかなプラスの積み重ねでは全く歯が立たず、大きな損失となってしまいます。
そこで、買いと売りのバランスをとることで、市場全体の動きをキャンセルすることができるようになります。市場全体が上昇したときは買い側でプラス、下落したときは売り側でプラス、という仕組みです。売り側の収益の期待値は明確にプラスですので、買いと売りのバランスで市場の動きをキャンセルしたときにちょうど「期待値の差」が絞り出されるように自分の収益となります。
実際、2月などは空売りで大損失を出したものの、買い側でそれを上回る儲けを出していたためトータルではプラスに着地できました。
エントリー方法のアップデート
実はこの銘柄観測とマーケットニュートラル戦略に関して「空売りできる銘柄が少ない」という悩みがありました。
空売りを避ける銘柄
良い銘柄があっても、以下のような理由で空売りを避けてしまい、どうしても買い側が偏重となっていました。
- 時価総額が低い(買収リスク)
- 経営陣の持ち株比率が高い(買収リスク)
- 貸借倍率が低い(踏み上げの懸念)
- 収益の安定性が抜群ではない(逆サプライズの懸念)
前日に買った銘柄であっても、上記のような基準で空売りを避ける、あるいはロットを縮小させる、等を行うことで、買いの1/3程度しか空売りできず、どうしてもマーケットニュートラルにできないのでした。
意外に起こらないTOB
しかしながらTOBについて調査したところ、2025年の一年間で東証銘柄のうちTOBされたのは164件であり、四半期あたりに換算すると100銘柄に一つしかありません。
また、この記事で解説したような企業買収の背景を考えると、業績好調な企業がTOBされるリスクは特別高いとは考えられません。一般的に被買収企業は儲かっていない場合が多いです。
そう考えると、買収をリスクとして除外することこそできないものの、サプライズ決算によるS高のほうがよほど高頻度でリスク評価として高くなります。そしてどのような銘柄であってもS高リスクはあるので、相対的に買収リスクを特別視せずに飲み込んでよいという判断に傾きつつあります。
また、過去の売買を全て統計的に分析したところ、買い側に優位性が無い、ということも分かりました。別の言い方をすると「空売りしない銘柄は前日に買っても意味がない」ということです。
シンプルなエントリー手法
このあたりを統合してアップデートしたエントリー基準はこうです。
- 低PER・好業績・高進捗の「次の決算が期待できる銘柄」を探す
- 信用銘柄や、空売りの申告規制銘柄を除外
- 時価総額、株主構成、PBRなどの基準から株価踏み上げリスクに準じてロットを下げる
- 決算発表前日に買う
- 決算発表直前に同じ株数だけドテン売り
- 翌日買戻し
「ショート(空売り)できる銘柄だけを同じ金額だけロング(買う)する」
という極めてシンプルなルールですが、これで(期待値がほぼゼロである)無駄な買いエントリーを全廃できるうえに、買いと売りの金額が完全一致するという発見です。あまりにシンプルで拍子抜けしますが、たぶん1年悩まないとこの結論は出てこなかったんだろうと思います。
時間平均によるマーケットニュートラル
買いと売りのタイミングが違うから、これって厳密にマーケットニュートラルになっていないのでは?という疑問を持った方は鋭いですね。ある意味で正解です。
一つの銘柄を買う金額と売る金額をそろえているだけで、そのタイミングが一日ズレています。したがって、買った日に市場全体が暴落し、その翌日の空売りした日に市場全体が高騰すると大損します。これは事実です。
しかし翌日に必ず手じまいし、その大量の注文を毎日繰り返す、という行為により、このような「買った時に市場が暴落」「売ったときに市場が高騰」というばらつきは全て平均化されて、結果的に無視できるようになります。私がいろいろな場面で応用している「時間方向で分散を効かせる」テクニックの一つです。
時間による分散効果で変動が無視できるならば買いはいらないのでは?という予想は誤りです。時間方向で平均して買いと売りが均等だからこそ日々の細かい動きが無視できるのであって、売りだけだと時間平均しても売りのみになり、長期の株価の上昇ではやり損失となります。
長期低迷への備え
私がマーケットニュートラルを常に念頭に置いていることや、別途やっている長期投資もバリュー株に偏重している理由は全て株価の長期低迷への備えです。くどいようですが「〇〇ショック」のような一時の急落ではなく何年もダラダラ株価が下がり続ける本当の長期低迷の話です。
株は上がるという幻想
最近NISAで株デビューしたような若い方は「株は上がるもの」と信じている方も少なくないと思いますが、そういう方は日本株の「失われた30年」や70年代アメリカ株の「株式の死」をもっと学んでください。
特に「失われた30年」を私は現実に体験しています。
- 日本株は終わりなく下がり続ける
- 日本の不動産は終わりなく下がり続ける
- 為替は終わりなく円高を続ける
- 日本の金利は未来永劫0%
ということを全国民が信じていた時代です。上記の主張は経済学的に理屈がおかしいのは明白ですが、現実にそうなっていたのだから仕方がありません。したがって、私が株式投資をするにあたって常に念頭に置いていることは
「明日から再び失われた30年が始まったとしても株で儲け続けられるか?」
ということです。そのためのマーケットニュートラルであり、低PER高配当のバリュー株投資です。このあたりの思想は本気で書くと極めて長くて深い話になるので、これ以上は別の機会で記事にまとめようと思います。
今月の失敗
楽天証券の「リザーブ発注」の仕様がいまだに完全に理解しきれていないのか、相変わらずリザーブ発注で実際に売買できない「出来ず」になってしまう例がありました。逆に言えば今月はその一件だけです。
リザーブ成行発注による「出来ず」の発生
2026-4-28 [1930]北陸電気工事
この銘柄の取得単価が¥1,484.55と中途半端であることに気づいた方はほとんどいないと思いますが、ザラ場での成行注文であるためです。証券会社の取引システム上、ザラ場成行注文はJAX市場での取引が混ざり、株価がとても中途半端な値となりました。
なぜザラ場取引になったかの理由は、事前に予約しておいたリザーブ発注が通っていなかったことに気づき、急遽ザラ場に注文を流したためです。
この銘柄の決算発表予定時刻は13時です。そのため直前の板寄せのタイミングは後場の寄り付き(12時30分)です。したがってその日の昼休み中に成行注文を入れておけばよい、ということになります。後場の寄付だけは不成や大引不成などの注文形態による時刻指定が使えないため、リザーブ発注が唯一の事前予約となります。
そのため、「2026-04-28 12:00:00になったら」「売建・成行・本日中」で発注しておきました。
しかしながら、なぜかこの注文が「出来ず」になっており、要するにエントリーができませんでした。
未だにメカニズムが分かっていないのですが、普通に手動で昼休み時間中に「売建・成行・本日中」の注文はできていたはずなので、困惑しています。
とりあえず対策としてはこういう場合に「本日中」を使わずに「寄付」で注文することにしています。実際その翌営業日の
2026-4-30 [4410]ハリマ化成グループ
は問題なく決済できたので、少なくともこのやり方なら大丈夫です。
オペレーションミスがほぼ無視できる段階まで減少
上の失敗ですが、結果的に午後の寄り付きで空売りするよりも安い値段で売ることになりました。その差額は概ね2,000円ほどです。言い換えるとこのオペレーションミスの損失は-2,000円です。
運用している金額やその収益性から考えると、ほぼ無視できる段階まで小さくなってきました。空売りを始めた当初はオペミスで数万円の損失を月に何度も出していたことと比較すると、相当慣れてきています。
投入資金拡大の検討
100万円を最初の資金にして、銘柄選定とオペレーションを訓練していますが、100万円が1年少々で(税引き後で)150万円まで拡大しています。これでも十分すぎる成績かもしれませんが、そろそろ投入資金の拡大も検討し始めています。
だからと言っていきなり全部の貯金を投入するような愚行はしませんが、短期投資に対しても継続的に入金をしてロットを上げていくという当初の計画は着実に進んでいます。
売買記録のリンクまとめ
2026/04/30 +54,900円
2026/04/28 +88,100円
2026/04/15 +31,900円
2026/04/14 -46,500円
2026/04/13 +59,500円
2026/04/10 -34,400円
2026/04/09 -24,000円
2026/04/07 -5,000円
※本ブログは私の投資結果および研究成果を記録するものであり、特定の投資商品や銘柄を推奨するものではありません。


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